『税は、財源ではない』という考え方
これは、MMT(現代貨幣理論)の主張の一つです。
- 政府には、通貨発行権がある
- 政府支出の財源として税収は不要
- 通貨発行はインフレ率の制約を受ける
この理論を聞いたとき、僕はこう思いました。

ま、マジかよ!?



じゃあ、税金なんていらないじゃん!
しかし、MMTは、税不要論ではありません。
政府支出の財源としての税金を否定しているだけで、
税金には以下の役割があり、必要だとしています。
- 景気の調整
- 所得の再分配
- 行動の誘導
- 通貨の価値の担保
MMTにおける、税金の役割
1.景気の調整


政府には、通貨発行権があります。
ゆえに、国民から “会費” を徴収しなくても、
自ら通貨発行をし、政府支出をすることができます。
しかし、それを続けると、
社会にお金が出回り過ぎて、溢れてしまう。
これは、あまりよろしくないことなのです。



いわゆるインフレ(物価上昇)になってしまうんですね。
そこで、税金が必要になってきます。
通貨発行で社会に流したお金を、
税金として適度に回収し、
社会に出回るお金の量を調整する。
これが、税金の本質的な役割なのです。
2.所得の再分配


日本は資本主義国家なので、
個人が自由な経済活動をできる反面、
所得格差が生まれることを避けられません。



能力や幸運は、平等ではないですからね。
しかし、
ある程度の格差は許容せざるを得ませんが、
格差の発生を放任すれば、社会は不安定になります。



貧しい人たちが不満を持って暴動を起こす…みたいなことですね。
そこで、税金が必要になってきます。
高所得者には高税率を、
低所得者には低税率を掛け、
所得格差の縮小を図る。
これも、税金の重要な役割なのです。



そう考えると、消費税は、逆進性が高い(低収入なほど相対的に重負担)ので、所得の再分配に反すると思うんですよね。
知らんけど。笑
3.行動の誘導


これは、端的に言えば、“罰金” です。
一番分かりやすい例は、タバコ税でしょう。
喫煙は違法ではありませんが、
健康に悪影響があることは間違いなく、
なるべく、喫煙人口は減らしていきたいところ。
そこで、税金が必要になってきます。
国民の “望ましくない行動” に対して、
罰金的な意味合いで税金を課し、
“望ましくない行動” を、抑制していく。
実は、税金には、このような側面もあるのです。



そう考えると、消費税=消費をしたら“罰金”ということになるわけで…
「不景気の時は、消費を喚起して経済を回すべき」だとするのなら、消費税ってマジでイミフな気がします。
なーんてね♬笑
4.通貨の価値の担保


誰もが大好きな、お金。
しかし、冷静に考えてください。
あれって、ただの紙切れと金属片ですよね。笑
なぜゆえ、あんな紙切れと金属片に、
国民全員が価値を感じているのでしょうか?笑
その理由にも、税金の役割が関係しています。



俺は日本円なんて使わないぜ!



日本円で税金を納めてもらいます。
これは強制です!
従わない国民には、罰を与えます!



ぐぬぬ…
日本円を使わざるを得ないか…
このように、
通貨による納税義務を課すことで、
通貨の需要を生み出し、価値を担保する。
意外にも、これも税金の役割の一つなのです。
税金の本質は財源か?経済の調整手段か?
結局のところ、僕にはよく分かりません。



所詮僕なんて、自分のお金の管理すらきちんとできていない『経済を語らないミニマリスト』なんで。笑
ファクトとしてお伝えできるのは、
MMTは賛否両論ある学説だということと、
日本政府はMMTを採用していないということ。
そして、積極財政を標榜する政党も、
MMTへの依拠を否定していることです。
ですが、個人の意見としては、
という説より、
という説のほうが、



なんだかしっくりくるな
と、感じているというのが、率直なところです。
納税者として、自分で調べて考える
- 『税は財源である』の主流派経済学。
- 『税は財源ではない』のMMT。
どちらが正しいのかは、分かりません。
しかし、間違いなく言えるのは、
我々は、納税を義務として課されている
ということです。
だからこそ、
税金の本質について、自分で調べて考える
これが、納税者として大切な姿勢だと思います。
手前味噌ではありますが、
本記事が、皆さんの “考えるきっかけ” になれば、
ミニマリストとして、とても嬉しく思います。