比例代表制(176議席)

まず、大前提として、
比例代表制は、“政党を選ぶ選挙”です。
有権者は、政党を1つ選んで投票します。
比例区は11ブロック。
得票数に応じて議席を政党に比例配分

比例代表制では、図のように、
日本全国を以下のような11のブロックに分けます。
それぞれのブロックで当選する人数は、
以下の表を参照していただきたいですが、
比例代表制で選出されるのは合計176人です。
| ブロック | 定数 |
|---|---|
| 北海道 | 8議席 |
| 東北 | 12議席 |
| 北関東 | 19議席 |
| 南関東 | 23議席 |
| 東京 | 19議席 |
| 北陸信越 | 10議席 |
| 東海 | 21議席 |
| 近畿 | 28議席 |
| 中国 | 10議席 |
| 四国 | 6議席 |
| 九州 | 20議席 |
| 合計 | 176議席 |
比例区『Yブロック』で具体的に考える
ここからは、
わかりやすく説明するために、
11あるブロックの一つとして、
架空の『Yブロック』を例に挙げて説明します。

Yブロックの定数は6議席。
この6議席を巡って、各政党が争うわけです。
各政党に投じられた比例票は、
ドント式という方式によって計算され、
得票数に応じて、各政党に議席が比例配分されます。

Yブロックでは、
- グリーン党に3議席
- イエロー党に2議席
- レッド党に1議席
が、比例配分されました。
あらかじめ決められた名簿順に当選者が決定
では、この各党に割り当てられた議席に、
各党の誰が座るのか?という話なのですが…
各党は、次のような比例名簿を、
あらかじめ選管に提出しているのです。

この比例名簿には特徴が2つあります。
1つ目の特徴は、
名簿には、
比例代表だけに出馬する比例単独候補も、
小選挙区にも出馬している比例重複候補も、
どちらも載せてOK
ということです。
カネコ例えば、
グリーン党は…
・緑野一郎候補
・若葉美咲候補
・青葉健太候補
は比例単独候補。
・緑川太郎候補
・緑山明子候補
・若草大輔候補
は比例重複候補です。
2つ目の特徴は、
比例重複候補は、
名簿の順位は同列にしてもOK
ということです。



例えば、
イエロー党は…
比例単独候補の
黄川候補は1位ですが、
残りの
比例重複候補の
メンバー5人は、
同列2位になっていますよね。
では、
- グリーン党に3議席
- イエロー党に2議席
- レッド党に1議席
という比例配分された議席に、
誰がどう座るかを見ていきましょう。


グリーン党(3議席)
- 1位:緑野一郎候補
- 2位:若葉美咲候補
- 3位:青葉健太候補



シンプルな当選の仕方。笑
イエロー党(2議席)
1議席目は、黄川一郎候補で確定です。



だって1位ですから。
そして、2議席目ですが、2位は同列で5人います。



えっ?
どうやって、
同列の5人から
1人を決めるの?
そう思ったあなた、いい質問です👍(池上彰風w)
比例名簿の順位が同列の場合は、
“惜敗率”という数字を使って、
当選者を確定させます。
惜敗率とは?
簡単に言うと、
比例重複候補が小選挙区において、
小選挙区で当選した候補者に、
どれだけ迫ったか?を表す数字
です。
もっと平たく言えば、
比例重複候補が小選挙区において、
どれだけ“惜しい負け方”だったかを表す数字
と言えるかもしれません。



ちょっと
何言っているか
分かんないw
ですよね。笑
具体例を挙げて説明します。
前回の記事で、
小選挙区制の説明において挙げた、
小選挙区『X県第1区』を思い出してください。


- グリーン党・緑川太郎候補:10万票(当選)
- イエロー党・黄瀬花子候補:9万8000票
この場合、
イエロー党・黄瀬花子候補の惜敗率は、
98000÷ 100,000 × 100 = 98%
となります。
つまり、
**惜敗率98%**というのは、
当選者の98%に相当する票を獲得した
という意味です。
そして、
惜敗率が100%に近いほど、当選者に迫っていた
ことになります。
名簿同列順位の場合は、惜敗率で順位を確定


話を、比例代表制の話に戻します。
イエロー党(2議席)
1議席目は、黄川一郎候補で確定。
そして、2位が同列で5人いるので、
どうやって2議席目を確定するのかという話でした。
結論としては、
名簿同列順位の比例重複候補は、
惜敗率が高い人から順番に当選する
ということになります。
イエロー党の同列2位の5人を見てみると…
- 黄瀬花子候補:98.00%
- 山吹美咲候補:92.35%
- 金田健太候補:87.12%
- 日向明子候補:83.64%
- 黄金井大輔候補:76.28%
黄瀬花子候補の惜敗率が98%で、
5人の中で最も高いので、
イエロー党の2議席目は、
黄瀬花子候補が当選者となるわけです。
このように、
小選挙区で落選した候補者が、
比例代表で当選することを、
『比例復活』といいます。
最低得票率を下回ると、“比例復活”できない



最低得票率を
下回ると、
“比例復活”できない?



ちょっと
何言っているか
分かんないw
ですよね。笑
レッド党を具体例として挙げて説明します。


レッド党(1議席)
レッド党の1位は同列順位の人がおらず、
赤井春子候補が名簿1位になっています。



…ということは、
赤井春子候補が
当選確定だね。
と思いたくなるのですが、そうではないのです。
実は、
小選挙区での得票数が、
その選挙区の有効投票総数の
10分の1に満たない候補者は、
比例復活できない。
という規定があるのです。



要は、
小選挙区で、
有権者から
一定の信任を
得られない候補者は、
比例復活の対象外と
するということです。



実は、
この規定のことを、
2024年の衆院選まで、
僕も知りませんでした。
そのため、
赤井春子候補は、名簿1位ですが、
小選挙区での得票率が7.39%なので、
比例復活の対象外になります。
そのため、
レッド党の比例1議席は、
赤羽美咲候補(惜敗率96.10%)が当選者になります。
最終結果はこうなる


グリーン党(3議席)
- 1位:緑野一郎候補(比例単独)
- 2位:若葉美咲候補(比例単独)
- 3位:青葉健太候補(比例単独)
イエロー党(2議席)
- 1位:黄川一郎候補(比例単独)
- 2位:黄瀬花子候補(比例復活)
レッド党(1議席)
- 1位:赤羽美咲候補(比例復活)
説明が長くなりましたが、
このようなシステムで、
11のブロックで176人が選出されるのが、
比例代表制なのです。
続きます。


