戦争を未然に防ぐには軍備が必要か?
―日本が戦争に関わる3つのパターンを考える

戦争は、
絶対に嫌。



戦争は、
絶対に嫌。
恐らく、ここまでは、
ほとんどすべての人が共有できる意見なんです。
しかし、
どうしたら、戦争を未然に防ぐのか?
という話題になると途端に、



軍備があるから、
戦争が起きるのよ!
という意見と、



いや、逆だろ!
絶対に
戦争を起こさせない。
だからこそ、
しっかりと
軍備を整えるべき!
という意見で、
意見が対立することが多いと、僕は思うのです。
そこで今回は、
日本が戦争に関わる可能性を、
次の3つのパターンに分けます。
- 日本が他国に武力攻撃をする
- 他国が日本に武力攻撃をする
- 日本がアメリカの戦争に参加する
そして、それぞれの場合において、
- 軍備があるほうが戦争を未然に防げるのか
- 軍備がないほうが戦争を未然に防げるのか
について検討をしていきます。
パターン1.
日本が他国に武力攻撃をする


日本に軍備がある場合
当たり前の話ですが、
軍備を持っている以上、
日本が他国に武力攻撃を加える可能性は、
物理的には、当然あります。
日本に軍備がない場合
これまた当たり前の話ですが、
軍備を持っていなければ、
日本が他国に武力攻撃を加えることは、
物理的に極めて困難になります。
このように、
日本が戦争に関わる可能性
のうち、
日本が他国に武力攻撃をするというパターン
においては、
軍備がないほうが、
戦争を未然に防ぐ方向に働くと考えられます。
パターン2.
他国が日本に武力攻撃をする


日本に軍備がある場合
日本は、武力攻撃を受けた場合、
自衛隊が攻撃の阻止・排除を図る。
軍備があれば、
そのようなメッセージを、
相手国に与えることができます。
すると、相手国は、



攻撃しても
目的を達成できない。
(拒否的抑止)



攻撃すれば
大きな損害を受ける。
(懲罰的抑止)
と考え、
武力攻撃を思いとどまる可能性があります。
また、仮に相手国が、



そんなの関係ねぇ!
日本を攻撃する!!
と考えて、武力攻撃をしてきたとしても、
日本は持っている軍備を使って、
相手国の攻撃に対抗することができます。
日本に軍備がない場合
相手国は、



日本を攻撃しても、
日本から軍事的な
抵抗は受けないな。
と判断し、武力攻撃に踏み切る可能性があります。
このように、
日本が戦争に関わる可能性
のうち、
他国が日本に武力攻撃をするというパターン
においては、
軍備があるほうが、
戦争を未然に防ぐ方向に働くと考えられます。
パターン3.
日本がアメリカの戦争に参加する


日本に軍備がある場合
当たり前の話ですが、
軍備を持っている以上、
アメリカが戦争を始めた際に、
アメリカの軍事活動に、
日本が関与する選択肢は生まれます。
日本に軍備がない場合
これまた当たり前の話ですが、
軍備を持っていなければ、
自衛隊を使って、
アメリカの戦争に参加することはできません。
このように、
日本が戦争に関わる可能性
のうち、
日本がアメリカの戦争に参加するというパターン
においては、
軍備がないほうが、
日本自身の戦争への参加を、
防ぐ方向に働くと考えられます。
表にまとめると…
| ① 日本が 他国に武力攻撃をする | 軍備がないほうが、 日本自身の攻撃能力を制約できる |
| ② 他国が 日本に武力攻撃をする | 軍備があるほうが、 他国の攻撃を抑止することができる |
| ③ 日本が アメリカの戦争に参加する | 軍備がないほうが、 自衛隊を通じた軍事的関与を防げる |
これを見て、皆さんはどう思われますか?
どの点を重く見るかは、価値判断です。
絶対的な正解は、ないと思います。



ほらっ!
2対1で、
軍備がないほうが、
戦争を未然に防ぐのよ!
そういう意見も、あろうかと思います。
しかし、冷静に考えて欲しいのです。
- 日本が他国に武力攻撃をする
※軍備がないほうが、日本自身の攻撃能力を制約できる - 他国が日本に武力攻撃をする
※軍備があるほうが、他国の攻撃を抑止することができる - 日本がアメリカの戦争に参加する
※軍備がないほうが、自衛隊を通じた軍事的関与を防げる
2番だけ、主語が『他国』なのです。
自分の行動はコントロールできても、
相手の行動はコントロールできない。
これは、当たり前の話ではないでしょうか。
1番と3番、
つまり、主語が日本の場合は、
たとえ軍備を持っていたとしても、
“自分の行動”は、
法整備等でコントロールすることができます。
一方で、
2番、つまり、主語が他国の場合は、
“相手の行動”を、
完全にコントロールすることはできません。
だからこそ、
相手の不測の行動に、
十分に備える必要があるのではないでしょうか。
そのような理由から、
僕は、戦争を未然に防ぐためには、
抑止力をしっかりと働かせるよう、
必要な軍備を持つ必要があると思っているのです。
続きます。



