国民による政権へのチェック機能の確保
- 首相にフリーハンドの解散権
- 総選挙を経ずに就任した新首相には、
120日以内の解散総選挙実施ルール - 内閣不信任案の否決
→総選挙実施についての国民投票

カネコ要は、
岸田・石破・高市モデル
の法制化です。
総選挙の洗礼を受けずに
就任した首相の民主的正統性の問題
例えば、こんな状況を思い浮かべてください。
とある総選挙で、
A政党が議会の過半数を獲得し、
A政党代表のX氏が首相に指名されました。
1年後、X首相が辞任します。
後継のA政党代表にはY氏が就任したので、
Y氏が首相に指名されました。
さらに1年後、Y首相が辞任します。
後継のA政党代表にはZ氏が就任したので、
Z氏が首相に指名されました。
ここで考えていただきたいのが、
X首相とY首相・Z首相の違いです。
X首相の就任時は、直前に総選挙があったので、
有権者は、



A政党が
政権を取れば、
Xさんが
首相になるんだよね。
という想定をしながら投票したわけです。
つまり、X首相は、
言わば、政権選択選挙の洗礼を受けたと言えます。
一方で、
Y首相・Z首相はどうでしょう?
議会に首班指名されて首相になったわけで、
法的な民主的正統性は当然あります。
しかし、Y首相・Z首相は
政権選択選挙の洗礼を受けてはいません。
平たく言えば、
前回の総選挙の際に、
有権者は、



A政党が
政権を取れば、
Yさんが
首相になるんだよね。



A政党が
政権を取れば、
Zさんが
首相になるんだよね。
という想定をしながら、投票していないわけです。
繰り返しになりますが、
Y首相・Z首相は、
政権選択選挙の洗礼を受けてはいませんが、
法的な民主的正統性はしっかりとあります。
しかし、Y首相・Z首相は、
首相になることについて、
総選挙を通じて、
国民の信任を得たわけではありません。
僕は、そこに問題があると思うのです。
岸田首相によって気付かされた、
新首相が総選挙で信任を得ることの重要性
僕が政治に興味を持ったのは、小泉政権からでした。
- 2005年 小泉首相が郵政選挙で大勝
(衆院再可決可能な2/3を与党で確保) - 2006年 小泉首相が総裁任期満了で辞任
後任に安倍首相就任 - 2007年 安倍首相が辞任 後任に福田首相就任
- 2008年 福田首相が辞任 後任に麻生首相就任
このような歴史を体験する中で、



安倍首相も、
福田首相も、
麻生首相も、
小泉首相の“遺産”で、
なんとかやってる
感じだなぁ〜笑
などと思ってはいましたが、
総選挙の洗礼を受けていない、
安倍首相、福田首相、麻生首相の、
民主的正統性についてなど、全く考えませんでした。



そういうもんだと
思っていたんです。
しかし、2021年10月。
岸田首相の登場で、僕の価値観は揺さぶられました。
当時(2021年)の直近の衆院選は、
安倍首相のもとで行われた、
2017年の国難突破解散によるもの。
菅首相の後任として就任した岸田首相は、
言わば、安倍首相の“遺産”の議席のもと、
首相に就任をしました。


そんな岸田首相は、
就任初日の記者会見で、このように言いました。
そして最後に、衆議院議員任期と今後の選挙日程について申し上げます。
10月21日に衆議院議員の任期は満了いたします。可及的速やかに総選挙を行い、国民から最新の御信任をいただいて国政を担っていく必要があります。また、コロナ感染の状況は現在落ち着きを見せているとはいえ、先行きについては不透明です。多くの国民の皆様がいまだ大きな不安をお持ちです。一刻も早く大型で思い切ったコロナ対策、そして経済対策を実現してまいりたいと思います。そのためにはイの一番に国民の皆様に、この岸田にお任せいただけるのかどうか、この御判断を頂き、可能であるならば国民の信任を背景に信頼と共感の政治を全面的に動かしていきたいと考えます。
以上のように考え、私は可能な限り早い時期に総選挙を行うことを決意いたしました。所信表明、代表質問を行った後、今国会の会期末、10月14日に衆議院を解散し、10月19日公示、10月31日に総選挙を行うことといたします。
引用元:内閣発足等についての岸田内閣総理大臣記者会見(全文)2021年10月4日
https://www.jimin.jp/news/press/202083.html?utm_source=chatgpt.com
………カッコ良すぎて、痺れました。笑
この岸田首相の記者会見が、
総選挙を経ずに就任した新首相は、
できるだけ早く解散総選挙を行い、
国民の信任を得るべきではないか
と僕が考えるようになったきっかけなんです。



岸田首相が、
さまざまな批判を受けながらも、
総裁任期の3年間
きっちり首相でいられたのは、
就任当初に
自らの手で解散総選挙を行い、
国民の信任を得たことも、
大きな理由の一つなのでは?
と僕は思っています。
高市首相によって気付かされた、
新首相が政権運営を見せることの重要性
| 首相 | 就任日 | 総選挙 | 経過日数 |
|---|---|---|---|
| 岸田文雄 | 2021年10月4日 | 2021年10月31日 | 27日 |
| 石破茂 | 2024年10月1日 | 2024年10月27日 | 26日 |
| 高市早苗 | 2025年10月21日 | 2026年2月8日 | 110日 |



首相は、
就任したら
すぐに
解散総選挙を!



そして、
国民の信任を
得てから政権運営を!



これを、
岸田モデル
と呼ぼう!笑
僕はそのように思っていました。
しかし、2026年1月。
高市首相により、僕の価値観は揺さぶられました。
高市首相は、就任してすぐに解散しませんでした。
しかし、
高市首相は、就任して3ヶ月間、
働いて、働いて、働いて、働いて、働く姿を、
国民に向けてしっかりと提示をした上で、
就任から94日後に衆議院解散を行い、
就任から110日後に総選挙を実施して、
自民党の歴史で最大となる、
衆議院議席占有率(68%)を獲得しました。


そんな高市首相は、解散時の記者会見で、
- 前回の衆議院選挙の時には、高市氏が首相になることは想定されていなかった
- 前回の衆議院選挙からは、連立政権の枠組みも変わった
- 高市内閣が新しく取り組み始めたことは、経済・財政政策など国の根幹に関わる重要政策の大転換であり、その多くが、前回の衆議院選挙で自民党の政権公約には書かれていなかった政策である
- 衆・参両院で過半数がない自民党の総裁が、首相を務めている
ということに触れた上で、
次のような言葉を紡ぎました。
国民の皆様、私は、本日、内閣総理大臣として、1月23日に、衆議院を解散する決断をいたしました。なぜ、今なのか。高市早苗が、内閣総理大臣で良いのかどうか、今、主権者たる国民の皆様に決めていただく、それしかない。そのように考えたからでございます。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
日本は、議院内閣制の国ですから、国民の皆様が直接、内閣総理大臣を選ぶことはできません。しかし、衆議院選挙は政権選択選挙と呼ばれます。(中略)間接的ですが、国民の皆様に内閣総理大臣を選んでいただくことにもなります。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
昨年10月の自民党総裁選挙(で)は、(中略)私が総裁に選ばれましたが、これは、あくまで自民党員の皆様による審判を受けたにすぎません。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
私は、(中略)昨年10月21日に、内閣総理大臣に就任しました。
この日から、高市内閣が政権選択選挙の洗礼を受けていないということを、ずっと、気にかけてまいりました。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
「信なくば、立たず」であります。重要な政策転換について、国民の皆様に正面からお示しし、その是非について、堂々と審判を仰ぐことが、民主主義国家のリーダーの責務だと考えました。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
(前略)重要政策は、安定した政治基盤と国民の皆様の明確な信任がなければ、実現できません。
曖昧な政治ではなく、進むべき方向を明確に示し、国民の皆様に、堂々と信を問いたい。
その覚悟で解散を決断しました。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
私、高市早苗は、内閣総理大臣として、様々な改革に取り組み、大きな政策転換を進めていきます。
その道を、御一緒に前に進んでいただけるのか。
それとも、不安定な政治の下で立ち止まってしまうのか。
その選択を、主権者である国民の皆様に委ねたいのです。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
私は、内閣総理大臣に就任して以来、国会の会期中であっても、閉会中であっても、日本にいても、海外にいても、「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて」まいりました。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
私自身も、内閣総理大臣としての進退をかけます。高市早苗に、国家経営を託していただけるのか。国民の皆様に直接、御判断を頂きたい。
引用元:衆議院解散について高市内閣総理大臣記者会見 2026年1月19日
https://www.jimin.jp/news/press/212284.html
女性首相ですが、
………カッコ良すぎて、痺れました。笑
僕は、この高市首相の記者会見を見て、
総選挙を経ずに就任した新首相は、
できるだけ早く解散総選挙を行い、
国民の信任を得るべきではあるが、
信任を得る前に一定期間政権運営をし、
国民に判断材料を示すことにも意義がある。
と考えるようになりました。
そのため、最初は、
総選挙を経ずに就任した新首相には、
即解散総選挙実施ルール
と考えていましたが、
総選挙を経ずに就任した新首相には、
120日以内の解散総選挙実施ルール
に修正した…という経緯があります。



即解散して
国民に信を問うてから
政権運営をするか、
政権運営をして
国民に判断材料を
示してから解散するかは、
それぞれの新首相に
委ねればいいと思っています。



ちなみに、
120日というのは、
1年間の約1/3の約4か月。



高市首相の
110日という実例から、
このくらいの期間なら、
新首相が政権運営する姿を
判断材料として提示するのに、
認めてもよいのでは
ないかと考えました。
新首相120日以内の解散総選挙実施ルールは、事実上の首相公選制
国のトップである首相を、
国民が直接選ぶことは、
非常に望ましいことだと、僕は思っています。
しかしながら、
首相公選制は、構造的に、
議会と首相のねじれを生むリスクがあるので、
僕の議会・内閣制度改革案では採用しませんでした。



そのことについては、
第5回の記事で説明しています。



日本は議院内閣制。
国民の皆様が直接、
首相を選ぶことは
できません。



しかし、
衆議院選挙は
政権選択選挙。
間接的ですが、
国民の皆様に
首相を選んでいただく
ことにもなります。
しかし、
上記の高市首相の論理を借りれば、
総選挙は、“間接的な首相選挙”と言えます。
ということは、
総選挙を経ずに就任した新首相には、
120日以内の解散総選挙実施ルール
が、仮に法制化されれば、
それは、“事実上の首相公選制”と、
言うことができるのではないでしょうか?



もちろん、
国民が直接首相を
選ぶわけではありません。



しかし、
新首相が就任するたびに、
国民がその首相を
信任するかどうか、
総選挙で意思表示する機会が
確実に生まれるのです。
続きます。








