『証の儀式』をしてみて思ったこと

人生最大の体調不良に打ち勝った証として、
当時住んでいた街に行って記念撮影をする。
そのような考えから、
6年振りに憧れだった街に行ったわけですが、
実際にそれを目の前にした時の僕の心境は、
自分でも驚くほど冷静なものでした。

うわぁ!懐かしい!
と、ノスタルジックな気分になったり、



俺は病気に打ち勝って、こうして憧れの街に帰ってくることができたぞ!
と、高揚感を覚えたり、
そういったことは、一切ありませんでした。
当時の家 (駅徒歩3分) にも行ってみました。




しかし、



またこの部屋に引っ越して、憧れの街での暮らしをリスタートしたい!
とは、全然思いませんでした。
人生最大の体調不良に打ち勝った証として、
当時住んでいた街に行って記念撮影をする。
そんな『証の儀式』のつもりだった今回の行動は、
ずっと憧れていた都会での暮らしを、
もう叶うことのない夢として諦め、
“過去”として、自分の中で明確に整理する。
図らずも、そのような機会になった気がします。



力士が断髪式をする。
球児が甲子園の土を詰める。
失恋して思い出の品を燃やす。
そんなのに似てる気がしました。



並べて語ってもいいか迷うのですが…笑
今回、自分の気持ちに整理がついたときに、映画『秒速5センチメートル』のラストシーンを思い出してしまいました。





















“あの頃”は本気で憧れていた。
しかし、事情により疎遠に…。



頭のどこかでは「もうダメなんだろうな」と思いつつも、未練を引きづりつつ年月が経過。



数年ぶりに再会を果たしたけれど、もう“あの頃”に戻るには、時間が経ち過ぎていたことを悟る。
…みたいな。笑
続きます。