日本の投票制度には、構造的な問題がある

ここまでの話を、一旦まとめます。
第6回の記事で、
積極的に投票したい候補がいない場合には、
白票を投じることで、
その意思表示ができることを述べました。
そのようにして、
より多くの有権者が棄権することなく、
投票することが重要なのは、論を俟ちません。
しかし、第7回の記事の結びでは、
たとえ投票率が100%に近づいたとしても、
これからの日本の政治が良くなるためには、
2つの問題があるということを指摘しました。
それは、この2つです。
- シルバー民主主義
- 衆愚政治
それぞれについては、
第8回、第9回の記事で、
詳しく取り扱いました。
この投票制度の“構造的な問題”を、
解消・緩和するための、一つの私案について、
今回の記事では、提言したいと思います。
『投票制度改革案』について提言

- シルバー民主主義
- 衆愚政治
この2つの問題を解消するとなると、
以下のような批判の声が、予想されます。
高齢者年寄りから
投票権を剥奪するのか!



政治に無知だと
投票権を
剥奪されるのか!
しかし、僕が提言したいことは、
むしろ、そういうご意見とは真逆のものです。
僕は、
“全国民に”、等しく1票を付与
するべきだと思っています。
具体的な制度設計案はこちらです。
- “全国民に”0歳から、等しく1票を付与
- 投票権を行使できるのは、原則14歳から
- 13歳以下の投票権は、保護者が代行する
- “政治経済の試験”で
得点率8割以上だった国民には1票加算
以下、詳しく解説します。
“全国民に”0歳から、等しく1票を付与


- シルバー民主主義
- 衆愚政治
この2つの問題を解消すると聞くと、
以下のような意見を持つ人もいるかもしれません。



高齢者や
政治に無知な人からは、
投票権を
剥奪しちゃえば?
このような意見、
理屈としては分かるのですが、
僕は、賛同できません。
なぜなら、
投票権を含む、参政権は、
長い歴史の中で、
多くの人々の努力によって、
少しずつ獲得されてきた大切な権利だから。
それを、簡単に剥奪することは、
許されないことだと、僕は思うのです。
誰であっても、
政治への意見表明権として、
一人1票は、必ず保障する
これは、揺るがせにしてはならない、
絶対の原則にすべきだと、僕は思います。
むしろ、そのような観点から、
投票権を、現在の『18歳以上』から、
『0歳以上の全国民』に、拡大すべき
だと思っています。
投票権の行使は、原則14歳から
13歳以下の投票権は、保護者が代行


とは言え、
生まれたばかりの0歳児を含む、
十分な判断能力をまだ備えていない子供たちが、
大人と同様に投票権を行使するのは、
極めて難しいというのが、現実です。
そのため、その子供たちが、
政治的な意思表示をできるだけの、
十分な判断能力を持つまでの間は、
その投票権を、保護者が代行することとします。



つまり、事実上、
13歳以下の
子供を持つ保護者は、
子供一人につき1票加算
されるということになります。
その “ボーダーライン”、
つまり、
何歳から投票権を行使できるようにするか
については、
できるだけ年齢を下げたかったので、
刑事責任を負うことが定められている、
14歳を“ボーダーライン”として設定しました。



日本の法制度上、
14歳は一定の責任能力が
認められる年齢だと、
僕は考えました。
このように、
投票権を『0歳以上の全国民』に拡大し、
13歳以下は保護者が代行、
14歳以上から本人が投票可能とすれば、
シルバー民主主義の緩和にも繋がるのではと、
僕は考えています。
“政治経済の試験”で
得点率8割以上だった国民には1票加算


誰であっても、
政治への意見表明権として、
一人1票は、必ず保障する
これは、絶対の原則にすべきです。
一方で、
衆愚政治への対策として、
政治に積極的な興味関心を持ち、
政治経済について継続的に学び、
一定の基礎知識を持つ人には、
基礎票に加えて、もう1票を付与する
ということも、重要だと考えます。
そのため、
以下のような制度設計を提言します。
- “政治経済の試験”で
得点率8割以上だった国民には1票加算 - 試験は、年1回行われる
- 年齢制限はなし
誰でも無料で受験できる - 加算優遇は、5年間の更新制



受験は年齢制限なしなので…
13歳未満ゆえに
基礎票1票が付与されなかった
意識の高い少年少女も、
実力と努力次第で、
追加票1票を得ることができる
という制度設計にしてみました。
“政治経済の試験”については、



誰が試験問題を作るの?
時の政権が、
政権に都合のいい問題
を試験に出したら、
政治的公平性の観点から
問題あるよね?
という、ご意見もあると思います。
そのため、
僕が提案したいのは、
『大学入学共通テスト』の
『公共,政治・経済』の科目
を、“政治経済の試験”とすることです。
『独立行政法人 大学入試センター』が作成する
『大学入学共通テスト』は、
高等学校の学習指導要領に基づいて出題され、
出題される問題は、複数の専門家によって、
作成・点検・外部評価がなされています。
そのため、出題される問題の政治的中立性は、
一定程度担保されていると、僕は考えています。



ちなみに僕は、
大学受験時に、
『大学入学共通テスト』
の前身の
『大学入試センター試験』
を受けました。



『政治・経済』の
僕の得点率は、
78%でした。



僕が提言する
この制度で、
僕自身は、
追加票をもらえない成績
だったというわけです。笑
このように、
希望するすべての国民が、
“政治経済の試験”を無料で受験でき、
得点率8割以上だった国民には、
1票を加算するという投票制度が実現すれば、
衆愚政治の緩和にも繋がるのではと、
僕は考えています。
『投票制度改革案』をシミュレーションしてみる
ここまで読んでいただき、
本当にありがとうございました。
いよいよ、次が最終回です。
最終回では、
実際に行われた“ある投票”の、
投票結果や出口調査のデータを基に、
僕が提案した『投票制度改革案』が、
実際に採用されていたと仮定した場合、
投票結果はどうなっていたか?
について、
シミュレーションしてみたいと思っています。
最後まで、どうぞお付き合いください。








