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『皇室』について本気出して考えてみた(14)―専門家からの反論編

3つの疑問を調べて、考えたこと

上記リンクの第10回の記事で、

僕は、次のような疑問を持ちました。

  • 伝統は、変えてはいけないのか?
  • 皇室のことは、皇室で決めてはダメなのか?
  • なぜ、天皇の政治的発言はタブーなのか?

そして、第11・12・13回の記事で、

それぞれの疑問について調べた末に、

次のような意見を持つようになりました。

伝統は、変えてはいけないのか?

皇位が例外なく男系継承されてきたのは、皇室の根幹たる伝統だと思う。

しかし、その男系継承のために重要だった側室制度すら、社会の変化に合わせて廃止された。

男系継承の伝統についても、時代や社会の変化に応じて見直す余地があるのではないか。

皇室のことは、皇室で決めてはダメなのか?

歴史を振り返れば、武家政権以降、権威たる皇室に、時代の権力者が強く関与してきたのが史実。

それに鑑みれば、国民主権の現代において権力者である政治家が、皇室制度についての制度設計をするのは妥当と言える。

しかし、ルールで継承資格者と継承順位を自動決定し、原則として天皇の退位を認めない仕組みは、比較的新しい事象である。

江戸時代以前のように、男系継承は維持しつつ、天皇の退位皇位継承を、時々の事情に合わせて柔軟に行う仕組みでもいいのではないか?

なぜ、天皇の政治的発言はタブーなのか?

戦争の反省として天皇を政治から切り離すため、日本国憲法第4条により天皇に国政に関する機能を持たせないことにしたが、「天皇が政治的な発言をすること自体」は禁じていない

しかし、強大な権威を持つ天皇が政治的な発言をすれば、政治利用されたり、民主主義が機能不全に陥る危険性がある。

また、様々な政治的思想を持つ国民が、天皇を日本国民統合の象徴と思えるようにするためには、天皇が政治的な発言を控えることが望ましい。

そのため、憲法上、天皇の政治的な発言には強い制約があると解釈されているのだ。

だが、天皇の退位皇位継承についてなど、天皇や皇族方の人生に関わることについてまで、それを『政治的発言』と捉えて制限するべきなのか?

僕の意見に対して予想される反論

専門家の論客のイメージ
  • 男系継承の伝統についても、時代や社会の変化に応じて見直す余地があるのではないか。
  • 男系継承は維持しつつ、天皇の退位皇位継承を、時々の事情に合わせて柔軟に行う仕組みでもいいのではないか?
  • 天皇の退位皇位継承についてなど、天皇や皇族方の人生に関わることについてまで、それを『政治的発言』と捉えて制限するべきなのか?

僕は、自分なりに調べて考えた結果、

このような意見を持つようになりました。

しかし僕は、皇室政治について、

専門的な知識を持っているわけではありません。

そこで、

僕自身の意見を再度見つめ直すためにも、

知識ある専門家の方なら、

どのような反論をしてくださるかについて、

考えてみたいと思います。

男系継承の伝統についても、時代や社会の変化に応じて見直す余地があるのではないか。

皇統の男系継承は、皇室の根幹たる“伝統”である。

側室制度など、皇統の男系継承を支えるための“制度”は変わったこともあった。

しかし、皇統の男系継承は、単なる“制度”ではない。

皇統の男系継承は、皇室そのものを定義する、“根本原理”なのだ

皇統の男系継承は、約2000年もの間、連綿と続いてきた伝統である。

過去には、女性天皇が即位した例もある。

しかし、その子(女系)には皇位を継承せず、必ず皇統男系に戻してきた。

つまり、これは偶然ではなく、先人たちが意識的に守ってきた伝統なのだ。

伝統は、“変わらなかったこと”そのものに価値がある。

その価値は、合理性だけでは測ることのできないものだ。

だからこそ、約2000年にわたり守り継がれてきた男系継承を、現代を生きる私たちだけの価値観で変えることには、極めて慎重であるべきなのだ。

男系継承は維持しつつ、天皇の退位皇位継承者の選定を、時々の事情に合わせて柔軟に行う仕組みでもいいのではないか?

皇室典範は、
男系男子皇位継承
継承順位の固定
終身在位
を前提としている。

確かに、第125代天皇の退位は実現した。

しかし、皇室典範は改正されず、あくまで一代限りの特例法による例外措置だった。

つまり、終身在位の原則は維持されたのである。

終身在位の原則には理由がある。

退位を自由に認めれば、

「退位すべきだ」
「退位すべきではない」

という政治的・社会的圧力が生まれ、天皇を政治の渦中へ置いてしまう危険がある。

だからこそ、終身在位という原則が設けられているのだ。

皇位継承順位についても同じである。

継承順位を時々の事情で変更できるようになれば、

・誰が決めるか
・どんな基準で決めるか

という問題が生じる。

ともすれば、皇位継承問題によって、国民に分断を生むかもしれない。

だから、法律によって継承順位をあらかじめ固定しているのである。

つまり、皇室典範は、

・男系男子限定
・継承順位固定
・終身在位


この三本柱によって、

皇位継承の安定性
政治的中立性

を守っているのだ。

天皇の退位皇位継承についてなど、天皇や皇族方の人生に関わることについてまで、それを『政治的発言』と捉えて制限するべきなのか?

確かに、退位皇位継承は天皇皇族方の人生に関わる問題である。

しかし、それは同時に、日本国の皇位継承制度そのものに関わる国家的な問題でもある。

だからこそ、その発言は単なる個人の意見として受け止められない。

天皇は、日本国および日本国民統合の象徴である。

その立場にある方の言葉は、国民や政治に極めて大きな影響を与える。

たとえ政治的な意図がなくても、

「皇室は制度改正を望んでいる」

と受け止められれば、政治世論に影響を及ぼしてしまう。

それでは、皇室が政治的論争の当事者になりかねない。

皇室の政治的中立性を守るためにも、制度に関わる発言には慎重さが求められるのだ。

つまり、制限されているのは、天皇や皇族方の人格ではない。

制限されているのは、象徴という立場に伴う、公的な発言なのである。

天皇の退位と安定的な皇位継承への提言

ここまで、

ニュースを見聞きしたことをきっかけに、

皇位継承に関する基礎知識を学び、

2000年代から始まった、

皇位継承問題の議論について理解を深めました。

そこから抱いた疑問について調べて考え、

自分なりの意見を持ちました。

そして、その意見に対して、

予想される反論についても検討しました。

次回の記事では、

天皇の退位安定的な皇位継承について、

生意気ながら、

僕なりの提言を書いてみたいと思います。

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この記事を書いた人

余白を大切にするミニマリスト。

1986年9月9日生まれ 独身男性。

ゆるく試行錯誤をしながら、
整った暮らしを目指しています。